マッサージ

もみほぐしは効果ない?むしろ逆効果?デメリットを解説

「もみほぐしって気持ちいいだけであまり効果がないのでは?」とお思いの方も少なくないでしょう。

 

残念なことに、もみほぐしを行うリラクゼーションサロンをライバル視する一部の整体師さんや治療家さんのネガティブキャンペーンにより、「もみほぐしやマッサージは効果がない」「むしろ逆効果だ」と思い込んでしまっている方もいるようです。自らの利益のために他者を否定し優位に立とうとする人が少なからずいるということは、悲しいかな現実でもあります。

 

と、感情論や個人の感想を述べても仕方ないので、「もみほぐし(マッサージ)の効果」について、科学的根拠をもとに解説していきたいと思います。マッサージは古代から受け継がれてきた伝統的な手技療法であり世界中で親しまれています、そして、様々な研究論文によりマッサージの効果が多数報告されているのが真実です。

 

本記事では、その代表的な効果を解説していきながら、「もみほぐしは効果がない」と主張されている方への反論と、考えられるもみほぐしのデメリットをお伝えします。

 

ASIAN RETREA TオーナーTaroTaro
米大スポーツ経営学部卒。北海道出身。高級スパ・Google六本木ヒルズオフィス・Kバレエカンパニーでのセラピスト業務、サロン経営を経験後、貿易商社に転職。アジア各国の素晴らしいマッサージ文化と気持ちいいマッサージを皆さまにご体験いただき、心の拠り所となる癒しのリトリートの提供を目指し、湘南エリアにASIAN RETREATを開業予定。

 

「もみほぐしは効果ない!?」⇒いいえ、マッサージの効果は科学的に証明済!

一部の方のネガティブキャンペーンにより「もみほぐしやマッサージは効果がない」と囁かれていることもありますが、世界中の様々な研究論文によりマッサージの効果は証明されています。以下が、マッサージが心身に与える効果の代表的な7つになります。

 

もみほぐしの7つの効果

  1. 筋肉をリラックスさせ、血流やリンパの流れを促進させることで、痛みの緩和や怪我や病気の予防に役立つ
  2. 神経を刺激している凝りや張りをほぐすことで、様々な痛みや不調を改善する
  3. 筋疲労の回復を早めるだけではなく、怪我の予防や、筋肉の強化とパフォーマンス向上に繋がる
  4. 消化器官の活動を促進させ、便秘の解消や腸内ガスの排出を助ける
  5. リラックス効果によって緊張を解き、深く効率的な呼吸による不安やイライラの解消に役立つ
  6. 皮膚の温度を上げ、皮膚の状態・質感・調子を改善する栄養素を作り出す能力を高める
  7. 副交感神経を優位にし、ストレスや不安の軽減、不眠やうつ症状の改善、生きる活力や仕事のモチベーションの向上に貢献

 

このように、マッサージ(もみほぐし)には、「循環器系・リンパ系」「神経系」「筋骨格系」「消化器系・泌尿器系」「呼吸器系」「肌(皮膚)」「心やメンタルヘルス」への良い効果が科学的に証明されているのです。もみほぐしの効果についての詳しい説明はこちらの記事で解説しています。

 

海外の論文が多いため参照は省略しますが、米Googleで「massage benefits」や「massage effects」と検索すると参考論文が多数でてきますので、気になる方は調べてみましょう。米国国立医学図書館も研究論文を調べるには最適です。

 

世界各国で古くから伝えられ愛され続けている上、このように科学的にもマッサージの効果が証明されている中で、「マッサージは効果がない」と言い切るのは、非常に無理があることでしょう。

 

「もみほぐしは効果ない」という意見に対しての反論

では一体、なぜ「もみほぐしは効果ない」と唱える人がいるのでしょうか?

 

一番の理由は、冒頭でも説明した通り、もみほぐしを行うリラクゼーション店を敵対視する一部の方々によるネガティブキャンペーンにあります。とても悲しい現実ですが、どこの世界でも、自分の優位性を示したいがために(顧客を奪いたいために)、他者を否定しお客様を欺く行為を働く人々が存在します。そのようなお店は決まって、お客様を欺き不安を煽って継続来店させる商法を採用しています。リラクゼーションや整体院問わず、本来ならお客様の幸せや喜びを最優先し、不調や不安を取り除く手助けをするのがマッサージ業界の使命であるべきなのですが…、商売のために私利私欲に支配されている人々がいるという事実も理解する必要があるでしょう。

 

ここからは、「もみほぐしは効果ない」「もみほぐしは逆効果だ」との意見に対して、本望ではありませんが反論させていただきます。「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉があるように、間違っているものを間違っていると言わずにスルーすることは、お客様にとってもマッサージ業界の発展にとっても不利益が大きすぎると感じているからです。

 

もみほぐし(マッサージ)で筋肉が損傷または破壊される!?

通常のマッサージで筋肉や筋膜を損傷または破壊されるという事実はありません。世界中の研究論文を探しても、そのような報告は一切見当たりません。「マッサージが筋肉を破壊する」という主張は、もはやおとぎ話と考えて良いでしょう。逆に、2021年にハーバード大学の研究チームで発表された論文をはじめとした様々な研究で、マッサージによる筋肉の治癒効果が確認されています。筋肉の回復を2倍早めるだけでなく、筋力の強化にも繋がるとの報告がされています。

 

ではなぜ「マッサージは筋肉を破壊する」と主張する方がいるのでしょうか?それは、「揉み返し=絶対悪」と捉えているからでしょう。揉み返しとは、マッサージ後に感じる筋肉痛のような痛みのことですね。この揉み返しについて、「筋肉や筋膜の炎症だ」「強すぎるマッサージによって筋肉が傷ついている」「下手なセラピストによるマッサージのせい」「揉み返しは最悪だ」と言われることがあるのですが、この解釈は少し間違っています。なぜなら揉み返しは、筋肉痛発生のメカニズムによく似ており、筋肉が修復する過程で起こる正常なプロセスの一部であるからです。わかりやすく言うと、マッサージを受けて凝りや張りがほぐれ、筋肉や筋膜が修復される過程において軽い筋線維の引き裂けなどはあるが、それは筋肉がひどく損傷して炎症を起こしているわけではないということです。筋トレの際にも「筋肉を破壊して強くする」と表現されることがありますが、これも同じく、筋肉がひどく損傷しているわけではないことが分かっています。マッサージでも運動でも、普段使っていない筋肉を刺激することで筋肉痛が起きるのは致し方ないことなのです。

 

もみほぐしのデメリット

ただし、もみほぐし後に発生する揉み返しによる激痛や、限度を超える頭痛などに関しては、明らかに揉み返しの範ちゅうを超えています。患部に触れると多少の痛みを感じる程度が、通常の揉み返しの痛みになります。それ以上の痛みですと、明らかに通常の揉み返しのレベルを超えているので、マッサージの圧が強すぎたと言えるでしょう。限度を超える強さのマッサージやストレッチ(痛みのレベルが8/10以上)は百害あって一利なしなので、その辺りの注意は必要です。凝っている箇所を適度な刺激でマッサージして多少の揉み返しが起こるのは仕方ないですが、そもそも凝りや張りのない箇所を必要以上の強さでマッサージされて起こる揉み返しは辛いですよね。。そこはセラピストの技量によるものもあるでしょう。

 

また、非常に稀ではありますが、強すぎるマッサージによって横紋筋融解症*や神経損傷を引き起こした例も報告されています。施術者が力任せにマッサージしないことは当然ですが、受ける側としても強すぎるマッサージを強要しないことが必要でしょう。凝りや張り(トリガーポイント)による筋肉の痛みを取るには、7/10程度の痛みで十分とされているので、必要以上に強すぎる刺激は避けましょう。*横紋筋融解症は、過度の運動・刺激・アルコール摂取などにより筋肉が壊死し、筋肉痛や脱力を生じる病態。最悪の場合、腎不全を引き起こすことも。

 

少し不安に気持ちにさせてしまったかもしれませんが、通常のマッサージよる身体的なデメリットはほとんどなく、それよりも遥かに心身対して良い影響があることが報告されています。大事なのは、「痛みを我慢してマッサージ受けないこと」、また「強すぎるマッサージを強要しないこと」と心に留めておきましょう。

 

肩こりや腰痛は揉んではいけない!?

「肩こりや腰痛といった痛みの出ている箇所を直接押したり揉んだりしてはダメ」だと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?実際に私も耳にすることがよくあります。

 

この主張は間違いです。なぜなら、痛みの原因となっているコリ(トリガーポイント)の70~80%は、その痛みの出ている箇所の近くに出現することが分かっているからです。なので、肩こりや腰痛で肩や腰を揉むことも重要です。正しくは、「痛みの出ている箇所だけを揉んでも効果がないことがある」ということです。例えば、腰に痛みを感じるのに、その原因のコリ(トリガーポイント)がお尻にあったり、歯が痛むのに、その原因は実は首のコリだったなんてことが多々あるので、痛みの原因となっているトリガーポイントや関連する筋肉を探してマッサージすることが重要になります。

 

他にも、「肩こりは肩を揉んではいけない。胸の筋肉をほぐすべき。」と主張される方もいます。肩こりは肩の筋肉の反対にある胸の筋肉(拮抗筋)が縮んで硬くなることが原因だという意見ですね。同じく腰痛についても腰を揉むべきではないと主張する方がいます。これも正しくはありません。もちろん拮抗筋をほぐすことも必要ですが、それ以上に実際に凝っている筋肉をほぐすことの方が断然重要です。なぜなら、筋肉は短縮して力が入っている時(短縮性筋収縮)よりも、伸張して力が入っているいる時(伸張性筋収縮)の方が遥かにダメージを受けるからです。さらに言うと、ほとんどの筋肉損傷は筋肉が伸びて力が入っている時に起こります。実際に、肩こりの一番の原因は、パソコン作業などで同じ姿勢を繰り返し、不動(運動不足)の状態が続くことです。肩から背中にかけての筋肉が前方に引っ張られたまま固定されることで、血流の悪化・酸素不足・疲労物質の蓄積が起き、やがて筋肉や筋膜にトリガーポイントが発生し肩こりとなっていきます。こうした医学的観点から見ても、伸ばされて固まってしまっている肩や背中の筋肉をほぐすことが、肩こりの改善に重要だということが理解できます。

 

まとめ

以上のことから、「もみほぐしやマッサージは効果がない」というのは間違っていると断言させていただきます。通常のマッサージによるデメリットもほとんどなく、心身に多数の良い影響を与えることが科学的にも証明されれいます。

 

ただし、強すぎるマッサージにメリットはないので、「痛みを我慢してマッサージ受けないこと」、また「強すぎるマッサージを強要しないこと」が大切です。

 

アジアンリトリートでは、徹底的に「気持ちいいもみほぐし」を追求した施術を行っています。お客様の要望を無視した痛すぎる施術は一切行っていませんので、マッサージが初めての方もどうぞ安心してご体験ください。

 

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