「タイ古式マッサージは健康に逆効果だ」「気持ちいい以外にさほど効果はない」とお考えの方もいるかもしれません。確かに、タイ古式マッサージにすべての病気や不調を改善できる効果があるとは言えません。しかし、世界中の様々な研究で、タイ古式マッサージが心身に良い影響を与えることが証明されているのは、紛れもない事実でもあります。
著者自身は、タイ古式マッサージは体の不調を改善する以上に、心を癒し、最高の至福感を与えてくれる神秘的なマッサージだと感じています。お店の雰囲気、マッサージ技術、そして何よりも、セラピストとの波長が合った時の心地よさは、他のマッサージではなかなか味わえないものです。
とは言っても、人によってはタイ古式マッサージを受けることでの悪影響やデメリットを感じることもあるでしょう。本記事では、考えられるタイ古式マッサージによる悪影響やデメリットを紹介し、なるべくその不利益を回避する方法もお伝えできたらと思います。
Taro
米大スポーツ経営学部卒。北海道出身。高級スパ・Google六本木ヒルズオフィス・Kバレエカンパニーでのセラピスト業務、サロン経営を経験後、貿易商社に転職。アジア各国の素晴らしいマッサージ文化と気持ちいいマッサージを皆さまにご体験いただき、心の拠り所となる癒しのリトリートの提供を目指し、湘南エリアにASIAN RETREATを開業予定。
「タイ古式マッサージは効果ない」は真実ではない
もちろん、特定の人にとっては「タイ古式マッサージはそれほど効果がない」と感じる方もいると思いますが、「タイ古式マッサージは全く効果がない」というのは真実ではありません。その裏付けに、世界中の様々な研究で、タイ古式マッサージが心身に良い影響を与えることが報告されています。以下が代表的な5つの効果になります。
タイ古式マッサージ5つの効果
- リラクゼーション効果
- ストレスの軽減
- エネルギーの向上
- 血流やリンパの流れの改善
- 可動域・柔軟性・姿勢の改善
詳しいタイ古式マッサージの効果については、こちらの記事をご覧ください。
タイ古式マッサージによる悪影響やデメリット
上記のように、タイ古式マッサージには様々な効果があると証明されています。しかし、必ずしもすべての人に良い効果があるとは言いきれません。この章では、タイ古式マッサージによる悪影響やデメリット、それを回避する方法を解説していきます。
無理なストレッチで体を痛めてしまうことも
もみほぐしや指圧に比べると、タイ古式はストレッチが多めのマッサージになります。中には、きつい姿勢で行うアクロバティックなストレッチもあるので、体が極端に硬い人や、ストレッチが苦痛な人にとっては、タイ古式はあまり向いていないでしょう。また、無理なストレッチで体(特に腰)を痛めてしまうこともあります。慢性腰痛の方やギックリ腰になりやすい方は注意が必要です。
回避方法
激しいストレッチは苦手だと事前にセラピストに伝えましょう。著者もヘルニア持ちで体が硬く前屈が厳しいのですが、事前に前屈だけは優しめにと伝えています。せっかく気持ちが良く最高に癒されるタイ古式なので、体が硬いからといって諦めるのはもったいないです。本場のタイでは、意思疎通が難しく、とんでもないストレッチをお見舞いされることもありますが、日本では事前に希望を伝えればそのような悲劇は起こらないので安心してください。
「揉み返し」が起こることも
タイ古式マッサージを受けた後でも、「揉み返し」が起こることがあります。揉み返しは、マッサージを受けた後に1~2日続く、筋肉痛のような痛みのことです。揉み返しと筋肉痛が発生するメカニズムはほとんど同じなので、マッサージを受け慣れていない人や、普段動かしていない筋肉を刺激された時には、どうしても揉み返しが起こってしまうことがあると理解しておきましょう。
回避方法
筋肉は伸びて収縮している(伸張性筋収縮)時が最もダメージを受けやすくなります。きつすぎるストレッチで筋肉が伸ばされている時に力が入ってしまっている状態が一番負荷がかかるということですね。きつすぎるストレッチによる痛みは絶対に我慢しないことが重要です。
「好転反応」が起こることも
マッサージを受けた後の症状が改善する前に、一時的に心身に起こる不調のことを「好転反応」と言います。「体がだるい」「頭が重い」「眠い」といった症状が2日間ほど続く場合があります。統計では約10%の人がマッサージ後に重めの好転反応を経験するとされていますが、マッサージ初心者の方、かなり疲労が溜まっている方、長時間しっかりとしたマッサージを受けた方は、この好転反応の症状が強く出る傾向にあります。
回避方法
漢方の世界では「瞑眩(好転反応)なくして効果なし」とも言われるほどで、マッサージなどの手技療法やその他の自然療法を受けると、大なり小なり好転反応が起きることは致し方ないのかもしれません。タイ古式を初めて受ける時は、あまり強度を上げずに優しめのマッサージから慣れていった方が良いでしょう。
肩こりや腰痛の改善効果は期待しすぎない方が良いかも
タイ古式マッサージは、基本的には「セン」というエネルギーライン(東洋医学の経絡のようなもの)に沿って、指圧やストレッチを施すマッサージになります。したがって、肩こりや腰痛の痛みの原因となっているコリ(トリガーポイント)をピンポイントでほぐしていくようなことはしません。ストレッチにも筋肉や筋膜を緩める効果はありますが、肩こりや腰痛の痛みの改善を強く希望する方は、もみほぐしや指圧を受けた方が良いでしょう。また、十分なセルフストレッチを行えるアスリートやヨガ経験者にとっては、タイ古式のストレッチに効果を感じない方もいるでしょう。
回避方法
タイ古式を行うセラピストの中にも、「セン」ではなく「筋肉」に丁寧にアプローチしてマッサージを行う人がいます。著者の経験上でも、筋肉にアプローチしたタイ古式の方が、何倍も気持ち良く確かな施術効果を感じます。タイ古式だけではなく、もみほぐしの経験もあるセラピストですと、施術の満足度は高まるでしょう。
セラピストと相性が合わないことも
その他のマッサージと比べて、タイ古式はお客様とセラピストの距離が近いマッサージになります。体の密着も多いことから、セラピストとの相性がマッサージの気持ち良さを大きく左右すると言っても過言ではありません。マッサージ技術の相性や生理的な波長が合わない時は、施術が苦痛な時間に感じてしまうこともあるでしょう。
回避方法
セラピストと相性が合わないことは多々あるので仕方ありません。その一方で、相性や波長がピッタリ合った時のタイ古式の気持ち良さと心地良さは、他のマッサージにはないものがあります。ぜひたくさんのタイ古式を受けてみて、相性の良いお気に入りのセラピストを見つけてみましょう。
まとめ
「タイ古式マッサージはそれほど効果がない」と感じる人もいるかもしれませんが、タイ古式による心身への効果は様々な研究で報告されています。著者自身も、タイ古式マッサージは体の不調を改善する以上に、心を癒し、最高の至福感を与えてくれる神秘的なマッサージだと感じています。お店の雰囲気、マッサージ技術、そして何よりも、セラピストとの波長が合った時の心地よさは、他のマッサージではなかなか味わえないものです。ぜひ一度体験して、ご自身とタイ古式マッサージの相性を確認してみましょう。
アジアンリトリートでは、「セン」よりも「筋肉」にアプローチした、より効果的なタイ古式マッサージを提供しています。タイ古式ではカバーしきれない肩こりや腰痛の症状に対しても、もみほぐしやトリガーポイント療法のテクニックを駆使して丁寧にほぐしていきます。気持ち良さを追求したマッサージと、お客様が心から居心地が良いと思えるような空間を目指していますので、ぜひアジアンリトリート自慢のセラピストたちの最高のタイ古式マッサージを体験しに来てください。